CRM、ちゃんと身についていますか?
近年、ドローンの国家資格や講習でも「CRM(クルー・リソース・マネジメント)」が少しだけ語られるようになってきました。「チームワークが大事」「情報共有しよう」・・・そう言われて、CRMって何となく分かった気になる人は多いのではないでしょうか。
実際、チームで協力し、声を掛け合い、危険を見逃さないことは、現場の安全のために必要不可欠です。CRMは本当に大切な考え方であり、これを学び・身につけていない現場は、今すぐ取り組むべきです。
でも、CRMだけでは足りない理由
しかし、どんなにCRMを徹底しても人の努力や善意だけでは守りきれないリスクが必ず現場には存在します。
「誰かが見ているから大丈夫」「ベテランがいるから安心」・・・そうした油断や属人的な運用では、いずれ限界がきます。
安全を「人」だけに頼る現場は、どこかで必ず綻びが出る。それが分かっているからこそ、世界のプロフェッショナルはすでに「仕組み」で安全を守る時代に既に突入しています。
「仕組みで守る」=SMSという新しい常識
SMS(セーフティ・マネジメント・システム)は、「誰がやっても同じレベルの安全が守れる」仕組みそのものです。
- 手順やルールの整備
- 定期的なリスク評価・振り返り
- 役割分担と責任の明確化
- 報告・改善のサイクル
個人の頑張りだけに頼らず、組織やチームとして安全を支えることが、SMSの最大の目的です。
「学ばないこと・やらないこと」こそ最大のリスク
今、SMSに背を向けている現場は、目の前の業務や利益だけを見て、本当の意味での継続性や信用を危うくしていると言わざるを得ません。
「学ぶのは面倒」「うちはまだ大丈夫」・・・
そう思っている間にも、世の中の安全基準や期待値はどんどん上がっていきます。
「知らない」「やらない」こと自体が、最大のリスクだという認識を、今すぐ現場全体で共有することが、プロの証ではないでしょうか?
CRMもSMSも分からず“プロ”を名乗るのは、笑止千万
はっきりと言わせてください。CRMもSMSも理解も実践もできていないのに、ドローン飛ばせるだけでドローン運航のプロフェッショナルを名乗るのは、笑止千万です。
「自分は経験がある」「事故を起こしていないから問題ない」そんな感覚でプロ意識を語るのは、もう時代遅れです。本物のプロとは、一定の操縦技量に加えて
- 現場のチームワーク(CRM)を学び、
- さらに、安全を仕組みで守る(SMS)ことを理解・実践している人
だと思うのです。
事故が起きてから「想定外だった」「運が悪かった」では、社会も取引先も納得しません。SMSを導入していない=「リスクを放置している」と見なされる時代が、もうすぐそこまで来ています。どんなに小さな現場でも、個人事業主でも、「自分の仕事は自分で仕組みを作って守る」ことが、これからのプロフェッショナルの条件です。
だから、このどちらも「知ったつもり」「やったつもり」で止まっている現場にこそ、今一度問い直してほしいのです。
現場も個人も、明日から変われる
今、あなたが現場の管理者であろうと経営者であろうと、個人事業主や一人オペレーターであろうと、やるべきことは同じです。
- CRM=人の力で安全を高める
- SMS=仕組みで安全を守る
どちらも学び、実践し続けること。「やったつもり」で止まらず、本当の意味で「プロ」と胸を張れる現場を、一緒に作っていきましょう。
SMSの導入、まずは学びから
SMSもCRMも分からないまま、“プロ”を自称していませんか?その状態では、「自分も現場も、無意識にリスクを放置している」のと同じです。
SMSを「どこから始めればいいか分からない」という方は、まず『ドローン運航のためのSMS講習』にご参加ください。
- SMSの基礎や考え方
- 自分や自社の現場で“最初の一歩”を踏み出す方法
- 明日から実践できるポイント
を、しっかり学べます。
本気で安全文化を作りたい現場へ
ただし、「講習を受ければすべて完成!」というものではありません。
各社ごとに違う課題や体制づくり、本格的なSMSの運用・構築を目指す場合は、個別のコンサルティングや伴走支援が必要です。
私たちは、現場の実態に合わせたSMS構築や、日々の運用までサポートするコンサルティングも行っています。
「自分たちだけでは難しい」「他社の事例も参考にしたい」という方は、ぜひ個別にご相談ください。

戸出 智祐(株式会社ダイヤサービス 代表/“ドローン安全ヘンタイ”)
ドローン運航安全の分野で10年以上の経験を持つ、安全管理・教育の専門家。全国の自治体や企業など10社以上に対して、航空業界レベルの安全運航体制づくりや研修、コンサルティングを行ってきました。
操縦技量だけでなく、チームや組織の“ノンテクニカルスキル”を重視し、現場で本当に役立つ安全文化を普及することに情熱を注いでいます。自ら現場で危険な経験をしたことが原点で、「誰もが安心して働ける現場」を本気で目指して活動中。
千葉市花見川区を拠点に、現場目線でリアルな課題解決にこだわり続けています。無類の車好き。ブログでは、同じ現場型の読者の方と想いを共有できればと考えています。