日本ドローン運航安全白書 2026
ドローンの安全管理・運航体制・委託先評価を整理した実務資料
委託先は国家資格を持ち、飛行実績もある。
それでも「本当に安全な運航体制かどうか」を判断する根拠を持てていない――そう感じたことはありませんか。
本白書は、その問いに答えるための評価軸と実装モデルを、現場で使える形でまとめたものです。
PDFは無償で公開しています。
この白書で分かること
本白書は、ドローンの操縦技量を論じるものではありません。
日本のドローン産業界において、法人・自治体・運航事業者が「安全な運航とは何か」を判断するための視点を整理し、現場で使える評価軸を示すことを目的としています。
法令を守っていれば安全なのか。国家資格を持つ操縦者がいれば十分なのか。
本白書は、その問いに対して「それだけでは足りない」と答えます。ドローン運航の安全は、事前設計、判断基準、情報共有、振り返りによって左右されるからです。
資格や法令遵守だけでは、安全は評価しきれない
2022年の航空法改正により、国家資格制度の創設や飛行ルールの明文化が進みました。これはドローン産業界にとって大きな前進です。
一方で、資格制度が整うことと、現場で安全な判断体制が整うことは別の話です。資格は、その人が一定水準の知識と操縦技量を持つことを示しますが、その現場の運航が安全に設計されていることまでは保証しません。
現場では今も、飛行可否の判断基準が担当者の経験や感覚に委ねられていることがあります。中止条件が事前に定められていない。補助者や地上監視員の役割が曖昧なまま配置されている。飛行後の振り返りが習慣化されず、ヒヤリ・ハットも次回運航に反映されない。
これらは法令違反ではありません。しかし、安全とも言い切れない状態です。
本白書は、こうした現場の実態を起点に、「操縦ではなく、運航をどう設計するか」 という視点から、安全な運航体制を見直すための材料をまとめたものです。
この白書をおすすめする方
この白書は、ドローンを飛ばす側だけのための資料ではありません。
ドローン業務を外部委託する発注側、建設会社、自治体、インフラ管理事業者、そして自社で運航体制を整えたい運航事業者に向けて書かれています。
自治体・発注法人の方へ
委託先を選ぶとき、国家資格の有無や飛行実績件数だけでは見えない運航体制の差を、どう確認すべきかを整理したい方に向いています。
建設・インフラ管理事業者の方へ
点検や測量などでドローン活用が広がる一方、委託先の安全管理をどう見るかは実務上の課題です。本白書は、その判断材料を整えるための出発点になります。
ドローン運航事業者の方へ
操縦者個人の経験や感覚に頼らず、事前設計・役割分担・判断基準・振り返りを組織として整えたい方に活用いただけます。
本白書のポイント
本白書では、事故の有無だけでなく、現場がどのように崩れていくかに着目しています。事前準備不足、役割分担の曖昧さ、GO / NO-GO基準の不足、現場コミュニケーションの機能不全、振り返りの不在という5つの典型パターンを整理しました。
第4章では、事前設計、役割と連携、判断基準の標準化、振り返りと改善、組織としての安全管理という5つの評価軸を提示しています。各軸には5段階の状態記述を設けており、点数を競うためではなく、自社の現在地を確認し、次に何を整えるかを判断するために使える設計です。
小規模運航事業者向け、中規模運航事業者向け、発注法人・自治体向けの3モデルに分けて、何から着手すべきかを整理しています。現場の規模に応じて読み進められる構成です。
付録として、運航安全セルフチェックシート(簡易版)、プリブリーフィング確認項目(簡易版)、デブリーフィング記録例を収録しました。社内共有、研修、委託先評価にも活用できます。
章構成
本白書は、次の3層で構成されています。
いま日本のドローン運航で何が起きているかを整理する「現状把握」。何を見れば安全な運航と言えるかを示す「評価軸の提示」。企業・自治体・運航事業者が何から着手すべきかを示す「実装の提案」です。
- 第1章〜第2章日本のドローン運航を取り巻く現状と課題を整理しています。
- 第3章〜第4章現場で起きやすい失敗のパターンと、それを防ぐための評価軸を示しています。
- 第5章SMS、CRM、デブリーフィングの考え方を整理しています。
- 第6章立場別の実装モデルへつなげています。
- 第7章〜第8章セルフチェックと提言を収録しています。
- 付録現場活用ツールをまとめています。
発注側・委託側の双方が使える白書です
ドローン業務の安全管理は、運航事業者だけの課題ではありません。外部委託する発注側にとっても、「委託先の安全管理をどう評価するか」は実務上の重要テーマです。現状、多くの発注側が見ているのは国家資格の有無と飛行実績件数ですが、それだけでは運航体制の安全性を判断するには不十分です。資格を持ち、飛行実績を積んでいても、運航の設計が属人的であれば、現場ごとのリスクは変わります。
本白書は、運航事業者が自社の安全管理を見直す材料であると同時に、発注側が委託先を評価するための視点整理にも使えるよう設計しています。第6章の実装モデルと第8章の提言は、その確認項目を考えるうえで特に役立ちます。
海外規制当局からの評価
※現在、海外規制当局関係者からのコメントを準備中です。
海外動向との比較も収録しています
本白書では、日本の現在地を客観的に見るために、海外のドローン安全管理動向も整理しています。制度整備の速度という点では、日本は決して遅れていません。一方で、SMSやCRMといった安全管理の考え方を、ドローン運航の現場に実装する動きは、欧米やオーストラリアの方が先行しています。
米国ではFAA関係者や主要事業者がSMS導入を議論し、欧州ではSORAやERP設計の中に安全管理の考え方が組み込まれています。オーストラリアではCRMやヒューマンファクター教育が進み、タイでは緊急計画に応急手当キットの携行が含まれています。本白書は、こうした海外動向と比較しながら、日本で次に必要な実装を考えるための資料でもあります。
社内共有・研修・委託先評価に活用できます
本白書は、読み物として読むだけでなく、実際の運用見直しに使うことを想定しています。
社内で安全管理の共通認識を揃えたいとき。プリブリーフィングやデブリーフィングの見直しを進めたいとき。委託先の安全管理体制を確認したいとき。そうした場面で、評価軸と付録をあわせて使える構成です。
白書ダウンロード
『日本ドローン運航安全白書 2026』は、PDF形式で無償公開しています。
| タイトル | 日本ドローン運航安全白書 2026 |
|---|---|
| 形式 | |
| 料金 | 無償 |
| 作成者 | 株式会社ダイヤサービス |
| 公開日 | 2026年3月6日 |
作成者について
本白書は、株式会社ダイヤサービス代表取締役・戸出智祐が作成しました。2015年よりドローン産業界に参入し、ドローン運航事業に携わりながら、D-LOSA(ドローン運航ライン安全評価)・SMS/CRMコンサルティング・応急手当講習・DOSA千葉校(国家資格登録講習機関)の運営を通じて、日本のドローン運航における安全体制の実装支援を行っています。
本白書は、現場評価と講習を通じて蓄積された知見をもとに、特定のサービスや製品の宣伝を目的とせず、産業界全体の安全文化醸成を目的として作成しました。毎年改訂を重ね、制度や市場、現場の変化を反映していく前提でまとめています。
引用・利用条件
本白書の著作権は株式会社ダイヤサービスに帰属します。白書の全部または一部を転載・引用する場合は、出所として 「株式会社ダイヤサービス『日本ドローン運航安全白書 2026』」 を明記してください。営利目的での無断使用、複製、再配布はできません。
よくあるご質問
Q1 この白書は誰向けですか。
Q2 無料で読めますか。
Q3 委託先評価にも使えますか。
Q4 どんな内容が収録されていますか。
Q5 毎年更新されますか。
Q6 なぜITツールやシステムによる高度な安全管理を最初から提唱しないのですか。
Q7 提案されている実装モデル(1分の振り返りなど)は、シンプルすぎる気がします。
Q8 安全管理にかかるコストや工数の問題について、言及がないのはなぜですか。
白書を読む
ドローンの安全管理を、資格や法令遵守の確認だけで終わらせず、運航体制の視点から見直したい方へ。
『日本ドローン運航安全白書 2026』を、社内共有、研修、委託先評価の出発点としてご活用ください。