研究・論考
Research & Publications
ダイヤサービスは、無人航空機運航における安全管理、運航設計、教育体系に関する研究と論考を、事業者の立場から継続的に発信しています。本セクションでは、当社が現場運航を通じて得てきた知見を、論文・論考として公開しています。
なぜ、事業者が研究を発信するのか
ダイヤサービスは、1974年の創業以来、安全運航を事業活動の中核に据えてきました。2015年からドローン運航・教育事業へ参入してから現在まで、私たちは機体を飛ばす行為そのものではなく、飛ばす行為を社会のなかで安全に成立させる仕組みづくりに、事業の重心を置いてきました。
その過程で、現場の運航者として直面する判断、組織として整備すべき体制、教育に組み込むべき知識、文書化すべき手順について、多くの実務知が蓄積されてきました。これらは学術機関の研究とは別の、事業者にしか書けない種類の知見です。
しかし、日本のドローン産業界全体を見渡したとき、事業者発の体系化された研究や論考の蓄積は、まだ十分とは言えません。法令やガイドラインは整備されても、現場でそれをどう実装するかを語る共通言語が乏しいのが現状です。
本セクションでは、当社がこれまでの運航実務を通じて得てきた知見を、論文・論考として継続的に発信していきます。目的は、当社の事業を宣伝することではありません。安全な無人航空機運航のための現場知を言語化し、ドローン産業界全体の安全水準向上に寄与することにあります。
研究テーマ
制度遵守と現場安全設計
航空法をはじめとする規制と、個別現場における安全運航をつなぐ運航設計、組織体制、判断基準のあり方を扱います。制度を現場の実装に接続するための具体的な方法論を考察します。
航空安全管理体系のドローン適用
CRM、SMS、TEM、LOSAなど有人航空で発展してきた安全管理の枠組みを、ドローン運航の現場に適合させる方法論を考察します。当社開発のD-LOSAフレームワークもこの領域に位置づけられます。
操縦者教育と非技術的スキル
操縦技量にとどまらず、状況認識、意思決定、コミュニケーション、リーダーシップを含む包括的な操縦者育成のあり方を扱います。DOSA千葉校での教育実践を基盤とした考察を行います。
災害時運用と緊急対応
自治体との連携、災害時運用、事故・負傷者発生時の初動対応、応急手当の標準化を扱います。当社の災害協定実績やDEC(ドローン応急手当)の知見を基盤とします。
公開済みの論文
無人航空機運航における現場安全設計
― 制度遵守と運航実装の接続 ―
Field Safety Design in Unmanned Aircraft Operations:
Connecting Regulatory Compliance and Operational Implementation
日本の無人航空機運航における制度遵守と現場安全設計の差異を整理し、現場安全設計を阻害する五つの要因を考察したうえで、運航前設計、役割と連携、継続・中止判断、記録と改善の四領域からなる安全管理プロセスを提案する。実装例として、当社が開発したD-LOSAフレームワーク(7フェーズ・103項目、SORA 2.5対応)との対応関係を示す。
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