はじめに
10/20の夜より開始をいたしました署名活動「ドローン国家資格カリキュラムに応急手当を。登録講習機関での必修化を求めます」に、開始から24時間で40名以上のご賛同をいただきました。背中を押してくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。私たち株式会社ダイヤサービスは、ドローン産業界の現場で「最初の10分」を迷わず動ける時間にする、その一点を目標に取り組んでいます。
私たちが解決したい矛盾
現行制度では、航空法により負傷者救護は義務である一方、登録講習機関が実施する国家資格の講習に応急手当が必ずしも含まれていないという矛盾が残っています。結果として、現場の初動対応にばらつきが生まれ、いざというとき「何を、誰が、どの順で」行うかが不明瞭になりがちです。私たちは、このギャップを応急手当講習の必修化で埋めたいと考えています。
なぜ「最初の10分」なのか
救急車が現場へ到着するまでには時間がかかります。平均で見ても約10分。都市部以外ではさらに延びることがあります。この10分に、胸骨圧迫・AED・止血などの初動が迷いなく実施できるかどうかで、被害の大きさも、周囲の行動も、社会の受け止め方も変わります。このため、国家資格の講習の中で短時間でも必ず触れる実技を標準化し、共通言語と手順をあらかじめ整えておく必要があります。
私たちの提案(制度化に向けた3点)
- 応急手当の必修化
国家資格の講習に、胸骨圧迫・AED・止血の実技を必ず組み込むこと。 - カリキュラムの標準化
到達目標・評価方法・最小時間を明確化し、地域や機関によるバラつきを抑えること。 - 資機材の最低基準
現場に備えるべき応急手当資機材のミニマムセットを定義し、講習と運用を結びつけること。
私たちができること
私たちは6年以上、ドローン運航の現場に即した応急手当カリキュラムを磨いてきました。救急救命士・看護師・客室乗務員(保安要員)等からの実務的な助言を反映し、教材と手順をアップデートし続けています。制度が前に進む際には、この教材・運営手引き・講師育成のノウハウを、可能な限り広く提供していく準備があります。目的はただ一つ、安全は仕組みでつくるという当たり前を、ドローン産業界の標準にすることです。
これまでいただいた温かい声
すでに多くの生活者の皆さま、現場に立つパイロットや講師の方々からも「最初の10分を空白にしないために」「小さな標準から始めよう」という共感の声をいただいています。制度化されようものなら、時間もお金もかかりむしろ邪魔としか思われないことにも関わらず、現場の皆さまからのご賛同いただけていることは、制度設計の説得力を高める大切な材料です。
ご賛同・共有のお願い
制度は、現場の実感だけでは動きません。だからこそ、賛同というかたちで民意を可視化し、関係機関に対して建設的に提案していきたいと考えています。もし趣旨にご賛同いただけましたら、以下の署名ページのご署名と共有にお力添えください。小さな一歩の積み重ねが、現実を動かします。
👉 署名はこちら
https://www.change.org/flysafe2025
本活動は、専門家だけのためではなく、ドローンの恩恵を受ける生活者のための取り組みです。引き続きの温かいご支援に、深く感謝申し上げます。
株式会社ダイヤサービス
代表取締役 戸出智祐

戸出 智祐(株式会社ダイヤサービス 代表/“ドローン安全ヘンタイ”)
ドローン運航安全の分野で10年以上の経験を持つ、安全管理・教育の専門家。全国の自治体や企業など10社以上に対して、航空業界レベルの安全運航体制づくりや研修、コンサルティングを行ってきました。
操縦技量だけでなく、チームや組織の“ノンテクニカルスキル”を重視し、現場で本当に役立つ安全文化を普及することに情熱を注いでいます。自ら現場で危険な経験をしたことが原点で、「誰もが安心して働ける現場」を本気で目指して活動中。
千葉市花見川区を拠点に、現場目線でリアルな課題解決にこだわり続けています。無類の車好き。ブログでは、同じ現場型の読者の方と想いを共有できればと考えています。