「事故ゼロでやってきたから大丈夫」…本当にそう言い切れますか?
「うちは今まで一度も事故を起こしたことがない」
「経験豊富なスタッフばかりだし、今さら改まった“安全管理”なんて…」
そんなふうに感じている方ほど、ぜひ一度“立ち止まって”いただきたいのが、ドローン運航における安全、特に、SMS(Safety Management System)という考え方です。
ドローンの現場では、突風、通信トラブル、GPS不良、人的なミス…。どれほど入念に準備しても、「絶対に何も起きない」現場はありません。「無事故=安全」ではなく、「事故が起きないために、具体的に何をしているか?」が問われる時代です。
「個人の注意」だけでは守りきれない現場のリアル
実際の現場でこんな経験、ありませんか?
- 点検記録が「たぶんやってるはず」で放置されている
- 「今日は風が強いな…」と思っても、言い出しにくい空気がある
- トラブルが起きても、情報がうまく共有されず再発する
- 結局、ベテラン任せ・個人任せで組織として安全を守れていない
こうした“見えない危うさ”をなくすために、SMSは生まれました。SMSは「ミスを起こした人を責める」ものではありません。人間は誰でも間違えるし、現場には“言い出しづらい”“伝わらない”空気も生まれる。だから、「個人任せ」や「トップの声かけ」だけでなく、「しくみ」で安全を支える時代が来ています。
なぜ“今”、SMSが必要なのか?現場の「見えないリスク」に備える
「SMSって航空会社や大企業だけの話じゃないの?」実は、ドローン産業界こそSMSが必須な理由が山ほどあります。
- 少人数・現場ごとに違う環境=属人化しやすく、見落としや慣れが起きやすい
- 技術や制度がどんどん変わる中、「なんとなく前例踏襲」が蔓延
- 外注や委託が多く、情報共有や文化の徹底が難しい
- 「安全より納期・コスト優先」な空気が現場を追い詰める
ドローンの現場を「属人的な注意力」ではなく「全員参加・全員当事者のしくみ」で守ることが急務です。
SMS講習は「お勉強」じゃない“現場で使える”ノウハウ・気づきを徹底解説
7月30日オンライン開催の「ドローン運航のためのSMS講習」は、単なる制度説明や机上の理論ではありません。
- 「経験者こそ陥る“思い込み”や“だろう運用”」を、豊富な現場例で紐解く
- “なぜうまくいったのか?”成功パターンを現場で再現するコツ
- ありがちな「報告・連絡・相談が形骸化する理由」とその打開策
- ヒューマンファクター、THE DIRTY DOZEN(人が間違えやすくなる12要因)など、航空・医療業界で標準化されている“しくみ”を、ドローン現場に完全対応
経営者・管理者・運航責任者から現場のリーダー、これから体制を整えたい小規模事業者まで、誰もが「自社の安全」を一段上げる実践ワークも満載です。
「CRM(チームワーク)だけじゃ、現場は守りきれない。」
「CRM(クルー・リソース・マネジメント)」という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。
チームワーク・コミュニケーション・リーダーシップなど、人と人の“連携”を高めるノウハウとして、航空や医療の世界では欠かせないスキルです。
実際、現場でのヒヤリ・ハットや事故の多くが、「伝わってなかった」「誰にも言えなかった」「チームの連携が取れていなかった」ことから起こります。だからCRMの考え方は必須なのですが、実はCRMだけでは本当の安全は守り切れません。
なぜなら、
- チームワークやコミュニケーションも、組織として“しくみ”に落とし込まないと続かない
- 良いリーダーや現場の雰囲気に“頼りきる”だけだと、人が変われば事故の芽が残る
- 「報告しやすい文化」や「声を上げやすい空気」を一時的に作れても、仕組み化しないと形骸化してしまう
つまり、「CRM=現場のチーム力」と「SMS=組織の安全を支える全体の仕組み」は、必ず両輪で回す必要があります。
「チームで頑張る」だけでは足りない。どんな現場でもブレない「SMS」という土台作りが、今すべての組織に求められているのです。
「属人化」から脱却し、「文化」として安全を根づかせる
SMSで目指すのは、「やってるフリ」ではなく、“当たり前に守れる現場”をつくること。
ルールやチェックリストだけでは絶対に根づかない。安全=活動であり、習慣であり、文化です。
- 声をかけ合う
- 「変だな?」と思ったら立ち止まる
- 失敗やヒヤリハットを「誰かのせい」にしない
- “だろう作業”をやめて、「だからこそ確認する」現場へ
これらを現場で自然に実践できるよう、受講後すぐに「自社でSMSを作る・見直せる」実践ガイドもご用意しています。
こんな方にオススメ!!
- 本気で「自社のSMSを構築・運用」したい
- 現場でヒヤリ・ハットが絶えない
- 「安全管理が人任せ」になっていると感じる
- “形だけ”の安全体制に疑問を感じている
- 複数現場・委託・外注が多く、情報伝達やルール徹底に悩んでいる
申込は今すぐ。本気で“守れる現場”をつくる一歩を
オンラインだから全国どこからでも参加可能。お申込みはお早めに!
現場を守るのは「運」じゃない。「しくみ」と「文化」で、明日から“本当に安全な現場”を一緒につくりませんか?

戸出 智祐(株式会社ダイヤサービス 代表/“ドローン安全ヘンタイ”)
ドローン運航安全の分野で10年以上の経験を持つ、安全管理・教育の専門家。全国の自治体や企業など10社以上に対して、航空業界レベルの安全運航体制づくりや研修、コンサルティングを行ってきました。
操縦技量だけでなく、チームや組織の“ノンテクニカルスキル”を重視し、現場で本当に役立つ安全文化を普及することに情熱を注いでいます。自ら現場で危険な経験をしたことが原点で、「誰もが安心して働ける現場」を本気で目指して活動中。
千葉市花見川区を拠点に、現場目線でリアルな課題解決にこだわり続けています。無類の車好き。ブログでは、同じ現場型の読者の方と想いを共有できればと考えています。