エアマンシップの徹底と安全の追求で、空の可能性を誰もが安心して享受できる世界を。

3rd-EYE、地元への導入に向けて最終調整

当社の取り組みの1つとして、「ドローン×AI×複合現実による次世代救護支援システム」というものがあります。これは災害発生時にドローンで要救助者をAI検知し、その結果を指揮本部の端末と捜索隊が装着するスマートグラスに投影するというものです。つまり、要救助者の”位置情報”と”映像”を指揮本部と捜索隊で共有できる、というものです。位置情報を取得できますので、捜索隊から要救助者の距離もリアルタイムに指揮本部の端末に表示されます。

言うまでもなく日本は災害大国です。いつどんな災害が起きてもおかしくない国です。ドローンを始めた2015年ぐらいからずっと、災害分野でのドローン活用を目指してきました。

2017年の九州北部豪雨の際、当社はドローンの飛行自粛要請の特別解除を得て現地でドローンによるインフラ点検を行っておりました。想像以上に大変な仕事で、クライアントの方は精神的にダウンして途中交代、私も身の危険を感じて途中で遺書を書いてこっそり滞在先ホテルのカバンに忍ばせておいたぐらいです。

この教訓から、やはり災害現場には災害対応スキルのある方のみが入るべきと思うようになりました。そしてそのためには、ドローンを簡単に扱うことができる状態にする必要があるという結論に達しました。

タイミングよくその後、システム開発会社のロックガレッジ様よりお声がけをいただいて、一緒にこの仕組みの開発を進めてきました。システム開発の大変さとか知らないフリして、容赦なくズケズケと注文してはアップデートを重ねてもらいました。ときには地元の方の大きな庭を借りてプールを設置して人形浮かべてダミーデータ取得したり、ときにはゴルフ場のクローズデーに池を借りてびしょびしょになりながらデータ取得したり、ときには草木がぼうぼうのブッシュの中に入り込んでデータ取得したり、そしてドローンフィールドでは何度と無く試験飛行しては結果をフィードバックしてということを繰り返しておりました。でもこのおかげで、ようやく世に送り出せる状態になりました。

4月11日、この仕組みについてテレビで放映されましたのでご紹介いたします。

そしてこのニュースの最後にあるとおり、このたび千葉市消防局への導入に向け最終調整を行っております。今月中に導入の見込みです。

当社はドローンの正しい活用方法を目指し、今後も努力を重ねてまいります。3rd-EYEにご興味のある方がおりましたら、当社までご相談くださいませ。

<strong>戸出 智祐(株式会社ダイヤサービス 代表/“ドローン安全ヘンタイ”)</strong> ドローン運航安全の分野で10年以上の経験を持つ、安全管理・教育の専門家。全国の自治体や企業など10社以上に対して、航空業界レベルの安全運航体制づくりや研修、コンサルティングを行ってきました。 操縦技量だけでなく、チームや組織の“ノンテクニカルスキル”を重視し、現場で本当に役立つ安全文化を普及することに情熱を注いでいます。自ら現場で危険な経験をしたことが原点で、「誰もが安心して働ける現場」を本気で目指して活動中。 千葉市花見川区を拠点に、現場目線でリアルな課題解決にこだわり続けています。無類の車好き。ブログでは、同じ現場型の読者の方と想いを共有できればと考えています。

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